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2017年2月14日火曜日

『当直日誌』第2弾

こんにちは。
きょうの増毛は薄曇り、いくらか暖かい1日となっております。
鳥取方面の皆様には大雪の中、不自由を感じていることと思いますが、
どうぞ怪我や事故には充分にお気をつけ下さいますよう、
お願い申しあげます。
北海道でもこうした大雪になると大変な日々を送ることになります。
春には消えてなくなってしまうのに本当に厄介な代物です。

先日より大正時代の当直日誌を掲載させていただいておりますが、
今日はその続きでございます。
大正8年5月18日の日誌からです。
前回も紹介しました橘和七さんの日誌です。
経理部大番頭でイケメンですが・・・。
今日の事件は・・・?

2行目からの一文です。
「処ガ 午前壱時頃 寅治ガ奥帳場ニ就寝中過テ(アヤマッテ)
爐火ニ転ガリ 掛布団及丹前衣類ノ
片袖等ヲ焼キタリ 大事ニ至ラズ 幸福ナリ」

一度火がつけば、昔は大火になることが多かったのです。
木造の家が多かったということもありますし、風に火の粉がのって、もらい火もありました。
財産をすべてなくしてしまう・・・その怖さは初代の本間泰蔵さんが経験済みです。

「以後ハ 爐火ノ上ニ金網ヲ掛置クヲ
必要ト認ム 店員ノ無断外出ヨリモ
恐ルベキ火ノ元ナリ」

時々起る店員の無断外出よりも恐ろしいと書いてあります。
門限も厳しかったため、当直をしている番頭さんたちは厳しく目を光らせていました。
悪いことをするとすぐに「国に帰される」というのが、普通だったようです。

遊びたい気持ちがいっぱいの若者です。
当時は活動写真や浪曲などが開催され、料亭もあり芸者さんもいました。

一生懸命働いて、門限ぎりぎりまで遊ぶ・・・。
こうして当直日誌をみてみますと、意外と夜遅くまで遊んでいるのです。
タフな人が多かったのですね。

この時代の人々の仲間になって、夜の町に出てみたいものです。
活動写真・・楽しそう~~!!

            :女中頭 さとう

2017年2月6日月曜日

大正時代の『当直日誌』

今日は比較的あたたかく、気持ちのいい日になりました。
今年は例年よりいくらか降雪量は少ないのですが、寒さの厳しい日が
続いていましたので、この暖かさは「ほっ」とします。

ところで4日は「節分の日」でしたね。どんな行事をされましたか?
恵方巻を食べたり豆まきをしたり・・・。季節の節目に昔から伝わる行事をするのは
大切なことだと思います。ぜひ日本の良き行事を楽しみましょう。
我が家では昔は豆まきをしていましたが、最近は恵方巻を食べます。
神棚に豆とお神酒を供えてから、恵方巻にかぶりつく・・・といった一夜を過ごしました。

さて今日は「当直日誌」なるものをご紹介いたします。
これは本間家に残っていた貴重な資料の一つです。
書き下し作業をさせて頂いておりますが現在進行中で、その中の一文をお見せしたいと
思いました。

大正6~8年の日誌です。
この中を見てみますと驚くことがたくさんありました。
7人交代で、毎晩当直をしています。
夜の8~9時くらいの間に出勤してきて、各部屋の見回りをします。
鍵や火の元・・一晩に2~3回です。
これは経理部大番頭の「橘和七さん」が書いた、大正7年4月22日のもので、ちょうど
ニシン漁も最盛期の頃です。
本間家の奥帳場に和七さんの写真がありますが、なかなかのイケメンです。

6行目からの一節で
群来、差網の大漁、当店の場所の如きは大々漁、七福神寶の入舟』・・・と
大喜びの様子が伝わってきます。
日々の出来事やニシンの情報、町の様子等々・・・細かに記載されていて
昔の人々の生活がよくわかります。

まだまだ興味深いお話がありますので少しづつ、取り上げてみたいと
思っています。

本間家開館日(平成27年4月21日)にはぜひお越しください。
この日誌も展示したいと思います。
      
              :女中頭 さとう